今月20日、無事に書籍が出版となりました。
多くの方から、お祝いの言葉をいただきありがとうございました。
労務管理という部分だけにスポットをあてているように見えますが、集荷人としてみてきた青果物流通に関する疑問、長年、生産者から色々な話を聞いてきた経験をもとを踏まえて、「雇用」というところに焦点をあてて書きましたので、できれば広く農業者の皆さんに読んでいただきたいと書いたものです。
出版元である日本法令様からお話をいただいたときは「6次産業化の労務管理」についてという話でした。しかし、6次産業化の労務管理というのは、我々社労士にとっては通常の労務管理を行う話であり、難しい部分とすれば「どうなると農業(適用除外)から外れるのか」という1点の中身になります。社労士が関与するとして、その部分からするとなると、適用除外ではない・・・という前提で入りますので、依頼される農業経営者との認識が大きくずれてしまうのではないかと危惧しています。
というのも、我々社労士は法定労働時間ありきで考えます。ですので、多くの社労士が農業法人の労務管理にとまどいます。その中で、法定労働時間が適用されないのが当然という認識の経営者と適用されるのが当然という社労士では、適切な労務管理ができないのではないかと思い、まずは「農業の現状」を知ってもらい、「農業における労務管理」の特殊な部分を理解し、そこから(6次産業化に向かうのであれば)法定労働時間の適用・・・という流れが必要だと考えました。
また、農業も家族経営から大規模農業法人、6次産業化にすすんだ農業経営者など単に農産物を作るという事業から非常に多様になっています。それとともに、労務管理も多様化しています。ですので、本書の題名も多様化する農業「と」労務管理という名前にしました。
少しでも、皆さんの農業経営に役立つことができればうれしい限りです。
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