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執筆者の写真將詞 橋本

賃金についての考え方

全国農業新聞 平成30年7月寄稿


 Q,従業員が増えてきました。給料について、これからどうしたらええんでしょうか。上げてあげたいけど、上げることを約束するのも怖い気がします。



 A,賃金を考える場合、経営者が会社をどのようにしたいのか、それが大事です。規模を大きくしたいのであれば、それなりの人材を集めないといけません。となれば、しっかりと定着してくれる賃金制度を設計する必要があり、そこには人事評価制度も絡んできます。また、規模は現状維持で、地域に貢献できる生産者を増やしたいと、独立支援型の会社を目指すのであれば、賃金制度よりも研修プログラムをしっかりとしたものにして、数年後に独立(退職)という制度でかまわないでしょう。


 つまり、まずは会社としてどのような未来を描いているのか、どのようなところに会社の社会的意義をもたせているのか、賃金制度とはまったく違った話に思えますが、結局はそこが一番大事なのです。そこをまずは理解していただき、このような考え方を紹介します。



 以前にある経営者がこんなことをいっておられました。「たくさん給料が欲しい人は、長い時間働きたいと考える。会社に何年もいる人が多くもらえるように長い時間働いてもらう。」これって、違和感ないでしょうか。

 確かに、長い時間働くことで給料は増えます。けど、時間だけが給料の増える尺度になってしまうと限界があります。10時間働いたとして、時給×10時間。24時間なら×24時間。向上心をもっている従業員であれば、「この会社で働いても最大これだけしかもらえない」と考えるはずです。となれば、その方にとって(お金だけで考えると)魅力がなくなってしまいかねません。


 いや、そんなことはないですよ、単価を上げますから。といっても、どのようにすれば上がるかわからない。となれば、頑張りようがありません。だから、人材の定着を目指すのであれば、昇給する仕組みが必要なのです。



 私はよく人事評価制度を走り高跳びに例えます。超えようとするバーがあるから跳べるのであって、バーがなければ跳べません。努力もできません。そのバーを設定するのが会社です。何のためにバーを跳ぶのか、それは賃金単価を上げるためです。労働法の基本は時間管理です。それは全ての人が平等にもっているものだから。となれば、個人の能力、技術、頑張りはどのように反映されるのか、それを会社が設定するバーとして示す。これが、昇給、昇格制度であり、人事評価制度となります。




 

6月になると、ねぎ坊主の中に種が見えてきます。

これを落として種を取る。

こんな風景が地元 上鳥羽のいたるところで見られた時期でした。


画像のイラストは、九条ねぎが種から収穫までを説明するために作ったカード。絵は妻が書いてくれました。(昔開催された)九条ねぎフェスティバルなどで説明するのに使ってました。






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