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執筆者の写真將詞 橋本

農業における休日(農業労務Q&A ③)

全国農業新聞 令和元年6月21日付 寄稿記事


Q,うちの農園では、月に6回(日曜日とその他、2日間)休日と決めています。でも、従業員はもっと休みたそう。これは少ないですか?他の農園はどんなもんなのでしょうか。




 

A,このような質問はよくお受けします。その従業員はどうして休みたいのでしょうか。


身体がついていかない?

何か休まないといけない事情がある?

有休を言い出せない雰囲気がある?


 まず、そこを検討しましょう。その上で、農業は労働基準法第41条該当であるため、法定休日というものがありませんが、労働基準法第35条では、「一 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。二 前項の規定は、4週間を通じて4日以上の休日を与える使用者については適用しない。」とあり、法定休日とは1週間に1回の休みということです。となると、よくいう週休2日というのは何でしょうか。1日8時間労働が法定労働時間です、これを5日間続けると40時間(1週の法定労働時間)となりますので、5日出勤2日休日を多くの会社が採用しているのです。


 また、このような質問を受けると私から問い返します。


 他の農園は関係ないですよ、現状で圃場はまわっていますか?労働者の方々の表情はどうですか?本当に休みたいときに休める雰囲気はありますか?月に何時間、年間を通じて何時間労働されていますか?


 つまり、従業員の体調含め、御社の現状がどうであるかが大事なのです。農業は多種多様、栽培する作物によって作業工程も繁閑期も違います。だから法においても適用除外となっているのです。まず、そこを理解し、他の農園の状況よりも経営者として「うちの園はこうである」というしっかりとしたものをもちましょう。その上で、業務量や労働者の表情などをみながら舵取りをするのです。夏場に目いっぱい働いて、冬場にしっかり休む。このような仕組みがとれるのが農業の良さでもあります。

 ただし、経営者としては、自社の労働者がどれだけ働いているのか、また身体は休ませないと効率が悪くなる、しっかりと抑えてないといけません。また、他の圃場と比べるよりも、法で決められた労働時間は把握しておかないといけません。1週40時間、1年間で52週ということは、1年間にすると約2080時間となります。それに対して、自社がどのような労働時間になっているのか。



「わしは休みなしで働いている」それもよく聞きます。社長は当たり前です。仕事のことを考えない日がないのが経営者です。






*ネギ坊主が大きくなり時期ですよね。。昔はあちらこちらで見られた風景ですが、今はあまりみかけません。手間かかるもんねぇ。  これも価格に反映できる仕組みであればええけど。。



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