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  • 執筆者の写真將詞 橋本

社会保険ってなんやねん?


 前回の年金手帳の画像から年金熱が復活し、2003年(平成15年)に私が作った年金のサイト「なんやねん?年金?」(今はないです)に掲載した記事を再UPします。

 読み返してみれば、農業者に「社会保険って何や?」「何で入らなあかんのや?」「年金なんて無くなるやろ?」という疑問に、自信をもって「要るもんです」って答えられるのは年金に携わってきた積みかさねか・・。


以下、当時書いた記事です。




 

「社会保険てなんや?」



社会保険の話の前に、「社会保障」ってわかりますか? 「社会保障」とは、我々国民が「健康で文化的な最低限の生活を営むため」に、国の責任において行う「社会保険」・「社会手当」・「福祉サービス」・「公的扶助」などの制度をいいます。その中心となっているのが「社会保険」です。 じゃぁ、社会保険って何なんでしょうか? 「社会」とは人々の集まり・・・、相互に関係をもった集団・・・・何とも漠然としたものですが、「社会保険」のいう「社会」とは我々が住んでいる国(日本)を指します。「社会保険」とは「国の保険」と言えるわけです。  では、「保険」とは?  例えばAチームとBチームがサッカーの試合をしています。 Aチームはみんなで1,000円ずつ出し合って万が一のケガのために備えています。 Bチームは何も備えをしていません。  両チームの選手がぶつかり、ケガをしてしまいました。どちらも治療費に10,000円かかりました。 Aチームの選手はみんなで出し合った1,000円×11人=11,000円で治療費が払えました。 Bチームは備えがなく、ケガをした選手が10,000円自己負担しました。(カンパはありえますが・・・・)  これはむちゃくちゃ極端な例え話です。(実際の保険制度にはケガが数人に対して起こる可能性もあり、給付額を固定すれば保険料が上ったり、もっと複雑な計算があります。) Aチームの場合は11人の中で誰かがケガをしても11,000円の治療費が払われます。Bチームはそういうことをしていなかったので11人の中で誰がケガをしても自己負担です。  ケガをした人は1,000円の保険料で10,000円の治療費と1,000円の見舞金を受け取れるわけで、Aチームのメンバーは1,000円を払うことで「安心(ケガをしたときの出費の保障という意味での)」を買うことになるわけです。  「保険」がない世の中(Bチーム)では自己負担(自己責任)で自分に対するリスクに備えなければなりません。  この「保険」についてもう少し見てみるとと、2・3特徴があります。  まず、第1に収入と収支が等しくなる・・・先の例で治療費を10,000円・見舞金1,000円とすると収入=支出となります。が、例えば3人が同時にケガをしたような場合は支出が33,000円となり、保険料を上げるもしくは給付を下げないと保険は成り立ちません。(収支均等の法則)  また、保険の運営者は各人のリスクの高低を見極め、危険が大きいと思われる人には高い保険料を設定できる。・・・先の例で、11人の中に80歳の元気なご老人がいた場合、他のメンバーは20代だとしたら・・・、どう考えて80歳の選手がケガの度合いが高く、保険料も高めに設定しないと公平さを欠くことになります。(公平の原則)  最後に、加入している被保険者がリスクを操作してはいけない。・・・例えば、1,000円の見舞金欲しさにワザとケガをするような場合、こういうことがあると保険制度が成り立たなくなります。(利得の禁止)  例えば、先の例で・・・・、80歳の選手だけが保険に加入したいと思ったならどうでしょう?他の20歳代の選手が加入しなかったら? 「保険」は成立しません。  また、他のチームと合同で保険に加入したとしても加入した人の多くが80歳代だったら? 保険料はむちゃくちゃ高くなります。保険の意味をなしません。  あまり、「保険」の原則を厳格に行うと本当に「保険」を必要としている人が給付をもらえなかったり、保険料が高すぎて払えなかったりすることになります。 民間の保険なら保険料も給付も自分で選んで可能な範囲で加入すればいいのです。しかし、全ての人が民間の保険に加入できるとは限りません。保険料が高くなりすぎるため加入できない人もおられますし、そういうことが社会的に許されますか?  そういう(本当に保険が必要な人が保険に加入し利用できる)ため、国民全体で保険料を負担し全ての人のリスクに備えることを国の責任で行う保険が「社会保険」です。  すなわち、「社会保険」とは我々国民(選手)を集団(チーム)と見立てて、国民一人一人に起こりえるリスク(危険・保険事故)を我々一人一人が出し合うお金(保険料)で、リスクを被ってしまった国民(選手)に給付という形で支払う制度です。  そこで、国は我々国民にどういうリスクを想定しているのでしょうか。  皆さんにとって必要・不必要は別として、国が現在考えている国民に起こるリスクには大きく分類すると、病気・ケガ・加齢(老齢)・障害・死亡・失業・業務災害・通勤災害・介護であり、現在5つの「社会保険」と呼ばれる制度があります。



 ただ、現在では少子高齢化がすすんで、若い人が少なり、高齢者が増えている。つまり、支え手が減っているのに、保険をもらう人が増えている。だから制度の見直しを・・となるのですが、同時にすすめないといけないこともあるのだと考えます。


 社会保険制度・・この制度自体はいい制度だとは思われませんか?このような制度がなくなれば、保険事故とどのように対峙するのか・・・ということを考えると、難しい課題かとも思います。




*まったく関係のない画像です。(笑)久しぶりに触ったら、ぜんぜん指が動かなく。。そろそろ時間見つけて触りたいなぁ・・・と思いながら、事務所にもってきて2年ほどたってしまいました。。R&R、ロカビリーが好きなんですよね。。ELVISとか。。




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