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  • 執筆者の写真將詞 橋本

他業種からの労働者受け入れ



全国農業新聞 令和2年5月29日寄稿記事


Q.弊社(私、父親の他、正社員2名、アルバイト3名)にあっては、春から初夏に向け、作物が成長する時期になり人手不足で悩んでおります。


先日、近くの会社の総務の方から、「従業員を働かせてもらえないか」と相談を受けました。人手が足りないこともあり、1日3名程度お願いすることにしましたが、何か注意するべきことはありませんか?



 

A.コロナウイルス感染症によって全国に緊急事態宣言が発せられ、休業を余儀なくされる業界もあり、そこに雇用される労働者は自宅待機など、これまでにも経験したことがない状態になっています。


農業界でも行き場のなくなった作物を何とかという取り組みも起こっているようです。第1次産業は、自然と共にある産業ですので、感染症に関係なく作物は成長します。また、外国人実習生の入国予定にめどがたたず、実習生を労働力として期待していた経営体にとって人材不足は深刻です。

そんな中、コロナウイルスによって仕事を休まざるを得なくなった労働者を一時的に農業の労働力として受け入れるということは歓迎すべきものです。どのような業界にも難しさはありますが、第1次産業のように自然とともにある産業の難しさを実践で感じてもらうことは、労働者にとっても得るものが大きいと考えます。


ただ、受け入れる側として考えてもらいたいことがあります。今月、農水省より平成30年の農作業死亡事故が274名と発表されました。この数字は、推移でみると減少傾向にありますが、10万人あたり死亡事故発生件数の推移からいうと横ばい(15.6名、ちなみに、建設業6.1名)です。


つまり、農業は決して安全な産業ではないということです。短期間の就労者に農業機械や農薬を使ってもらうことはないかもわかりません、でも農業機械や農薬は常に小屋にあります。そのことをしっかりと認識する必要がありますし、短期間の労働者に対しても安全研修など実施してください。同時に、やっていただく仕事の抽出とマニュアル作り、いい機会ですので、整えられることをお勧めします。これは御社のブランドを守ることにもなります。




 

*画像は一昨年のものですが、事務所近く(上鳥羽苗代町)の畑の農家さんの干しねぎ。

もちろん、今年も干されていました。


こうやって、手間かけて種取りから干した苗作って、という九条ねぎ、されている生産者さんがおられることに、うれしく思います。


冷静に考えても、手間かかりすぎですよね。





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