郷中教育と人材育成⑥
- 將詞 橋本
- 6 分前
- 読了時間: 2分
毎月顧問先に送らせてもらっている「狸通信」にて、私が寄稿している記事から、2023年6月号。毎回、人材育成の話を歴史になぞらえて書かせてもらっていますが、薩摩藩の郷中教育について書いています。(もちろん、色んな歴史に関する本を読ませてもらって・・・の話題です。。)
今回も明治維新の時代における薩摩藩の判断をみていきます。情勢が一気にかわったといわれる薩長同盟、薩摩藩家老であった京都二本松の小松帯刀邸で結ばれました。口約束であった同盟の内容を不安に思った長州の桂小五郎が、立会人の坂本龍馬に署名を求めた逸話も残されています。
さて、最終的に幕府を裏切り、長州と手を結ぶ薩摩藩の判断にはどのような考えがあったのでしょうか。
1 長州と同盟→幕府と戦闘→勝利→薩長政権
2 長州と同盟→幕府と戦闘→敗北→薩長断絶
3 長州と非同盟→幕府と共闘→長州滅亡→幕府、薩摩を攻撃
4 長州と非同盟→幕府と共闘→長州滅亡→幕府に恭順(以前と同じ)
薩摩藩は1を選択しました。同盟が成ったとき、「なぜ?」「犬猿の仲の薩長が?」とよく言われますが、このように整理してみると、長州征伐の後、同じ外様であった薩摩に幕府が攻め込んでくる可能性を否定できず、4であれば意味もありません。となると、3と4はあり得なかったのでしょう。
郷中教育は、正解が一つではなく、様々な可能性を想定して、最善の策を選択する、その工程を踏むという考える習慣と選択する力を養うものです。様々な場面において、このような考え方で、他の者の意見を聞きながら、とるべき行動を判断する。この工程を教え込むことが郷中教育という手法です。
さらに、その判断の基準となるのが、薩摩藩でいう「いろは歌」です。「いろは歌」で小さいころから読み込んだ薩摩人としての理念、信念が選択肢の中から一つの行動を選ぶ指針となります。
会社経営でいえば、会社の経営理念、行動指針、これがあたります。「会社をどういう方向に進め、どのような姿にするか、様々な案件を判断する根拠は、常に経営理念に照らさなければならない。」経営の神様といわれる松下幸之助の言葉です。

京都府福知山市大江町には、鬼伝説があります。
最強の鬼といわれた酒呑童子が源頼光に退治されるという話。
画像は、大江山の鬼のモニュメント。
これが普通に怖いのがまた面白い。



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